川上未映子

催し

2015.09.18

歌唱、そして『たけくらべ』講演 in 山梨文学館

すっかり秋、またも秋、最近は雨で冷たいのだけれど、昨日はリハーサルに行ってきました。 せんがわジャズフェスティバル、たしか2008年にも参加しましたが、今年もチェロの坂本さんにお誘いいただいて、とてもうれしい。

 

それ以前にも金沢21世紀美術館、そしてアラーキーの個展を記念した宮本三郎記念館でのパフォーマンスと、 考えてみればこの数年にわたって数回しかしていないライブはぜんぶライブハウス以外のところで、 今回もやっぱり劇場なのだった。最後、みなさんのまえで歌ったのは3年前、ちょうど妊娠しているときだったな、もう3年なのか、まだ3年なのか、きっとどっちもなんだろうな。

 

斉藤哲也さん、千住宗臣さん、鈴木正人さん、そして坂本弘道さんという素晴らしいミュージシャンとご一緒できて、歌うことができて、リハーサルの一分一秒がなんだかひしひしとしていました。  今回は朗読と歌ということで、とても楽しみ。今はもうずっと文章を書くことばかりになっちゃったけれど、でもわたしの文章は興味なくて、歌だったら聴きにいってもええでというかたもわりにいらして、 20日は数年ぶりに楽しんでもらえるかもと思ったら、それだけで今から興奮して、そわそわしてしまう。

わたしの出演は、9月20日(日)、坂本弘道ディレクション、16:30 からの予定です。

文章を書くことも歌をうたうことも楽しいとはあまり思えないままここまで来たけど、 でも、今は歌をうたうことがとても楽しいし、楽しいと思ってよいのだという気持ちに知らないうちになっていて、それも少し不思議なのだけれど(でも、このあいだ発表した『苺ジャムから苺をひけば』と、前編の『ミス・アイスサンドイッチ』は初めて楽しんで書けて、びっくりした)、なんか、今はそういうムードのようです。

 

 前売りチケットは完売しちゃったみたいなんだけど、当日券が少しはでるはずなので(20日当日、10時より若干数販売予定だそう)どうかみなさん聴きにいらしてね。つぎいつ歌うのか自分でもよくわからないから、 一生懸命、楽しく、丁寧に歌いたいと思います。

 

そして明けて月曜日にはわたしは仕事でバルセロナへゆかねばならず、 そんななかオニが発熱したりわたしも風邪をひいたりゲラも山積してるしいったい週末は荷造りや入稿でなにがなんだかという感じでこれほんまにわたし行けるんやろかと思ってるねんけど行くしかないので行くのだろう、 バルセロナに無事に着いたらまた向こうからブログアップしたいなと思ってます。

 

***

 

そして10月に帰国してほとんどその足でこんな催しが!!!

樋口一葉『たけくらべ』を新訳した川上未映子による朗読と講演会を開催します。

2015年10月3日(土) 開場 13:00

開演 13:30 会場:山梨県立文学館 講堂

400-0065 山梨県甲府市貢川1-5-35

入場無料 定員:500名 ※要申込

055-235-8080 電話または文学館受付で直接お申し込み下さい。

詳細はこちらのPDFファイルで。

 

2015.05.09

「紙と髪」5月19日 〜松浦美穂×川上未映子×中島敏子〜

 

ちっとも何も休まらない怒濤のGWが終わっていまどこ。なのだけれど、5月19日に、TWIGGYの松浦美穂さんと、GINZA編集長の中島敏子さんとのトークショウに参加いたします!わたしはじめてのla kaguだよ。

詳細とお申し込みは、こちら!!

日程:2015年 5月19日(火)19:00〜

場所:la kagu

「紙と髪」だなんて、これはもうそのまんまわたしにとって大事なそのものそのまんまで、いったいこれまでわたしが髪の毛のことを詩や散文でどれだけどれほど書いてきたのやったろうか……そこにファッション、紙、文章、女性、とにかくあらゆる要素がまるっと集ま&ひっついて、ぜったいに楽しい時間になること必至でございます。みなまさどうぞいらしてくださいませな!お待ちしております。

そして今回は、事前にわたしが松浦さんのところに伺って、髪を切ってもらう予定でいます。いつものおかっぱもとてもとても気に入っているけれど、いったいどんな髪型になるのだろうかしら……松浦さんといえば、モデルのTAOさんのあのショートヘアを生み出し、滝川クリステルさんや木村カエラさんのヘアを担当されている方であり、「ショ、ショートもありかも……」なんてそんなこともうっかり考えたりしております(うしし)。

クセ、ひろがり、うねり、ぜっぺき、額がせまい、硬い、多い……髪の悩みが、これもう本当に汲めども尽きぬ泉のごとくあふれかえって仕方ない38年間を生きてきたわたしですが、や、悩みしかない髪の毛を森のごとく頭に生やして38年間生きてきたわたしですが、そんな髪の毛の人間がいったい松浦さんの手にかかったときにどんなふうになるのやろうか……! そんなふうに、当日は松浦さんの「作品」とともに、紙と髪はもちろん、スタイリングやケア、そしてみんな大好きGINZA編集長・中島敏子さんとともに、ファッションとカルチャーの奥の奥までお話したいと思っております!みなさんふるって!あー、なに着ていこ!

la kagu

 

2015.03.06

Hanako presents 「WELCOM TO DYSON WORLD!」トークイベント @スパイラルホール

もう8年くらいになるかしら、エッセイ『りぼんにお願い』を連載させていただいているHanako×DYSON、トークイベントが開催されることになりました。わーい!

当日はダイソンの「ものはきちんと機能してこそ美しい」をテーマに、「物と心と機能」についてのあれこれをお話できたら&伺えたらなあ、と思っています。

今回、お披露目される最新の製品を開発したのは、オラさんという女性の技術者で、まだ二十代という若さ。
ダイソンでも女性がこのようなかたちで抜擢されるのは初めてということで、わたしはそのあたりも興味津々。達成、困難、展望、そのほかたくさん………色んなことを伺って、「ものをつくること」に迫れたらと思います。

デザインや言葉、それらを人に届けるということ、そして女性がものを作り、それを発信してゆくことに興味のあるみなさま、ぜひぜひおいでくださいませ!お会いできるの楽しみにしています!

開催日時 3月18日(水)
開場:18:00
開始:18:30〜19:30
場所:スパイラル・ガーデン (東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線「表参道駅」B1出口前)
応募方法 : DysonPR.Japan@dyson.com 宛てに、3月10日までにメールにて応募ください。      
件名には川上さんトークショー参加希望と明記してください。
先着100名 (ご参加いただける方にはダイソンより直接ご連絡いたします)
※参加者全員にダイソンオリジナルグッズをプレゼント。

問合せ/DysonPR.Japan@dyson.com

 

2015.02.02

たけくらべにさわる 〜『たけくらべ』現代語訳刊行記念イベントにつきまして

 

 

しかし冬。みなさま、頬、腰、くるぶし、お元気。

 これまで何回かにわたってお知らせしてまいりました、樋口一葉『たけくらべ』の新訳が、2月10日ごろに発売になりまーす。よかっつー!!!(よかったの複数形)

 こちらは河出書房新社から、今後数年間にわたって刊行されます「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」のひとつになります!

 去年の秋に刊行されました池澤夏樹訳『古事記』、 表紙の色も、鴻池朋子さんの絵の帯もうるわしく、書店でも平積みで大好評! そして第二弾は中上健次『鳳仙花』、第三弾が、この『たけくらべ』になります。

 

ほかに収録されますのは、夏目漱石『三四郎』、森鴎外『青年』。明治の東京を舞台に繰り広げられる思春期&青春小説みっつだよ。ただいま予約受付中ですので、ぜひお求めくださいませ!

 そしてこちらが『たけくらべ』の表紙になります。帯の絵は、漫画家の浅生いにお先生の作品でございます。

 ところでこの表紙を見た友人・知人から、「なんで帯にあんたが……」的な突っ込みをたくさんいただいているのですが、すみません。この帯の女性はわたしではなく、ご存じ『三四郎』の美禰子なのです。そう、編集部から「現代版の『美禰子』(何気ない仕草にぐっときてしまう男子目線で描いた、きれいなお姉さん。かといって年上感ではなく、「たけくらべ」の美登利にも通じるような少女感も残したかわいさがある女子)を描いてほしい」という依頼を受けられた浅生いにお先生による、現代版・美禰子なのです。たしかに髪型おんなじですけれど、そう言われてみるともう美禰子にしか見えないこの不思議。美禰子美禰子、わたしの処女作に出てくるのは三年子。ああわたしたち、いつだってストレイシープ。

 

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そして先日もお知らせしました、イベントの詳細が決まりましたわーい。予約も不要で、無料なので、みなさんぜひ、聴きにいらしてくださいな。

 第 1部は、『たけくらべ』について色々なことをわたしが全力&全愛でもって語るという、少々暑苦しい会になるかもしれませんが冬だしいいよね。内容はこれから色々と考えたいと思っていますが、原文と今回わたしが訳した文章を比較したり、具体的なところ&細々したところも多くなるのやもしれません。なので、できますれば、みなさまぜひ今回の現代語訳版をお読みいただいてからのご参加、ということになれば諸々がなお豊か、わたしはめさめさうれしかったりします。 そしてちょっとかわった朗読もやる予定でいます。『たけくらべ』が好きな人も、これまで興味のなかった人も、ふうん、ちょっと読んでみよっかなーと思ってくれたりしたかたも、そうでないかたも! 当日は『たけくらべ』の魅力について精一杯お話したいと思っております。どうぞみなさまよろしくお願いします。そして第2部は、座談をします。こちらもいったいどんな内容&お話ができるのが今からすごく楽しみ。

 

   

「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」

第13巻『樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鷗外』刊行記念
東京大学で一葉・漱石・鷗外を読む

2015年2月22日(日)14時開演(13時30分開場)

場所:東京大学本郷キャンパス法文2号館1番大教室
アクセス:丸ノ内線・大江戸線「本郷三丁目」、南北線「東大前」下車、徒歩10分

予約:不要(先着順。会場は約220人収容)。当日12時30分より会場入口で整理券を配布。
満席の場合は、入場をお断りする場合もあります。
入場:無料

第1部 14時〜15時
「たけくらべ」にさわる
川上未映子(作家)

第2部 15時15分〜16時45分
シンポジウム・明治の青春小説の魅力
池澤夏樹(作家)×川上未映子(作家)×紅野謙介(日本大学教授)×沼野充義(東京大学教授)

 

昨年11月から刊行が始まった「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」。その第13巻『樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鷗外』が2月に刊行されます。収録作品は、明治を象徴する青春小説「たけくらべ」「三四郎」「青年」の三作。それぞれの作家・作品にゆかりの深い本郷の東京大学で、各作品の魅力と明治の文学について、全集編者の池澤夏樹氏、「たけくらべ」の新訳に取り組んだ川上未映子氏、近代文学が専門の紅野
謙介氏と、東京大学現代文芸論研究室の沼野充義氏が語り合います。

お問い合わせは、東京大学文学部現代文芸論研究室 Tel&fax:03-5841-7955
E-mail:genbun@l.u-tokyo.ac.jp までよろしくです。

 

 

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