川上未映子



2016

2016.02.05

東京国際文芸フェスティバル2016 イーユン・リー × 川上未映子

 東京国際文芸フェスティバルが開催されまーす。初回、前回にひきつづき盛りだくさんの文学的なプログラム。

 

 わたしはイーユン・リーさんと対談します。モデレーターは翻訳家の小澤英実さん。詳細はみなさまこちらでチェックしてください。

 

 イーユン・リーさんの主要な作品はほとんどが日本語に翻訳されていて、わたしも愛読者のひとり。何から話そう、何について話そう、ここ最近わたしはそれについてよく考えています。

 

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 テーマは小説のヴォイスについて。中国からアメリカに渡り、そこから習得した第二言語で小説を書いている彼女。小説が、物語が書かれてゆくそのいくつかの 段階で、いったい何が起こっているのか、あるいは起こっていないのか。彼女にとっての中国とアメリカ、そして小説にとってのそれぞれ。いったい何が彼女に 書かせるのか。イーユン・リーさんと、この時期に創作についての話ができることは、わたしにとって本当に贅沢で重要なことだと思います。楽しみでなりません。当日は作品の具体的な内容について触れたいと思っているので、ぜひとも彼女の──ほんとは全部と言いたいところですが、短編集「千年の祈り」、最新長編の「独りでいるより優しくて」は、やっぱりお読みになって来ていただけるとさらに刺激的なひとときになるかと思います。どうぞよろしくお願いします。本 当にうれしい。本当に楽しみ。

2016.02.01

3月15日「あこがれ」朗読会 @本の場所

  朗読会は定員に達したため締め切りになりました。みなさまありがとうございます。なお、申し込みフォームには「申し込み多数の場合は抽選」と表記されていますが、今回は抽選方式ではなく先着順だった模様です。すみません。どうぞよろしくお願いいたします。

 

 しかし寒いですね。でも今日はちょっとましですね。最近一日2回とかスパゲティ食べてます。

 

 まだ少し先ですが朗読会をします。これまで対談や講演のなかで自作を読んだり、読書フェスや何人かでする朗読会には参加したことはありましたが、単独で朗読会、というのは初めてのような気がします。いや、気がするんじゃなくてきっと初めて、ですたぶん!

 

 外観はこんな感じらしいてです。本という字が大きいね!お申し込みは&詳細はこちらで! 少人数でいっぱいになってしまうそうなので、早めのお申し込みをおすすめいたします!

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 開催名は「あこがれ」朗読会となっていますが、何をどんなふうに朗読するかはこれから考えたいと思いまーす。そういえば2011年の春、水戸芸術館でピアニストと一緒に朗読する予定だったのだけれど、そのときは「誰もがすべてを解決できると思っていた日」というホットケーキをとにかく家族で焼いて焼いて塔になるまで積み上げて登ってゆくという詩を、舞台でホットケーキを焼きながら読むはずだったんですよね……地震で中止になってしまったのだけれど、そしてだからといって今回ホットケーキを焼くわけじゃないけれど、みなさまどうぞいらしてくださいませな。朗読、朗読かあ……難しいよね。緊張します。会場の「本の場所」には、河鍋暁斎をはじめとする江戸絵画が多数所蔵&展示されているらしくて贅沢なひとときになりそうです。みなさまどうぞよろしくお願いします。

2016.01.22

ENGLISH、そしてグレムリン

一月も半ばを過ぎて、焦るわね。みなさまいかがお過ごしでしょうか。わたしは毎日せっせと生きております。

このサイトの上のところに新たにメニューバーができておりまして、今後、いろいろと充実させていく予定ではあるのですが、とりあえず今回ご覧いただけるのは<ENGLISH>で、これは何のことかというと海外での活動についてのページなのです。主に海外からの問い合わせのためのページなので、読者のみなさまにはちょくせつ関係のないことではありますが、いちおうお知らせをばー。

秋ごろから数ヶ月にわたって息子がどはまり&夢中の映画は「グレムリン」! もちろんタイトルとパッケージだけは知っていて、わたしは去年初めてこの映画を観たのだけれど、こんなに、こんなに!……どきどきわくわく激烈素敵な映画だなんて、もうまったく、まったくもって知りませんでしたわ!「グレムリン」についてはまた今度……。

このあいだ帰阪したら、中学1年の甥っ子(ときどき冴えたことを言う甥っ子としてエッセイにもちょこっと登場していた)の身長が176センチになっていて驚いた。そして体重がわたしより軽いという……。

今年はさまざまな本の刊行、文庫の刊行、長編も出る予定で、海外での刊行&出張もつづくし、今まででいちばん忙しくなりそうで震えてますが、子育て四年目とはいえ、急な病気とかどうするねんな的さまざまな理由でいつもわりに不安です。でも、がんばって駆け抜けたいと思います。『きみは赤ちゃん』も、何刷りかちょっともうわからないんだけれどありがたいことに増刷は続き、そして『すべて真夜中の恋人たち』文庫版も、たしか12刷?とかで、そして秋に出た『あこがれ』も増刷していただきまして、みなさまのおかげです。読んでくれて、本当にありがとう。

2016.01.06

穂村弘×川上未映子「たましいのふたりごと」刊行記念トークイベント開催でーす

 

告知したばかりなのにすみません!トークイベントは満員御礼になってしまいました、ありがとうございました

 

昨年末に刊行された穂村弘さんとの『たましいのふたりごと』刊行を記念して、トークイベントを開催しまーす。 

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ふたりで78のキーワードについて語り合いました!個人的に思い入れがあるのはいくつもあるけれど、じつは「銀色夏生」だったりします……!! ぜひお読みくださいませ!穂村さんによるまえがき、そしてわたしがあとがきを書いております。装幀は名久井直子さん、表紙の文字は、それぞれが提出したお題を書いたものです。字がこんなに公的なものとして固定されるさまは、なんともいえない衝撃がありますね……顔なんかより、よっぽどパーソナルなものである感じがすごくして、なんか、めっさ、動揺しました。

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2016年1月19日(火)19時〜(開場18時45分)

三省堂書店池袋本店 書籍館4階 イベントスペース「Reading Together」

お申し込みはこちらから

なんかクレジットカードしか使えないみたいなのですが、もしわからないことがあったら直接書店に問い合わせてみてくださいね。ツイッターでは池袋三省堂さんのアカウントで、当日これについて話してほしいわ的なキーワードも募集しているみたいです。どうぞよろしくお願いします。みなさまふるってー!

 

2016.01.05

新年あけましておめでとうございます 2016

 

 

お正月もあっというまに過ぎちゃって、みなさまいかがお過ごしですか。

 

うちは息子がまさかのノロウイルスに罹患して怒濤の年末年始でした……とはいっても若いから(当然か)回復も早くてわりにけろっとしているんだけれど、あの吐きかたは、間近で見るとけっこうどきどきするものですね……。

 

この時期の小児科受診はすさまじいものがあり、待合室に充満している、母子&父子から発散される「お願いしますどうにかしてくれ」オーラが目に毛穴に1秒ごとに浸食してくるあの感じ……こんな時期までみんなの体を見てくださる医師や看護師のみなさまには、本当に頭が下がります。感謝感謝。恐怖におののいていた大人への感染も、吐き気まではいったんだけど、とりあえずは防げたみたいでほっと胸を撫でおろしております。よかった……。

 

そんなふうにわたしの2015年は去って行き、そして2016年がやってきた、はず……。

 

忙しすぎて昨年1年を振りかえることもできなかったから当然のことながら何かがリセットされた感覚もなく、多くのみなまさとおんなじように、すでに切れ目なく過ぎていく毎日です。

でも、ちょっとくらい何かが休息する感じ、何かがふわんと空白になる感じを味わってもいいのではないだろうか……と、最近なんだか思わなくもない。思えば産休育休もとらなかったし、そういう様々な心身の帳尻が合わなくなっているのか、なんか疑問めいたものを感じなくもないのです……って、いろいろがもう遅いね。

 

でも思うに、「物理的に多忙を極めている人でも適度に余裕をもって充実した人生を送っている感じを醸している人」ってやっぱりいて、逆に、「物理的に多忙を極めているのかもしれないけれど、でも自らのがちゃがちゃした認識によって追い打ちをかけて無駄すぎる混沌が増幅している人」というのもやっぱりいて、どうか前者になりたいものですね……。

 

で、症状も治まって普通に食事も採れるようになった息子を連れて、近所の神社へ行って新年の挨拶をした。

 

あれは19歳、大阪でお正月。何気なーくおみくじを引いたら凶が出て「!」となったわたしはそんなことしても意味ないけれどリベンジ的な雰囲気で二回目をひくことに。

そしたら2度目もまさかの凶で、いっそ清々しくなったものです。そのまえは大凶をひいたこともあるし、再婚するまえに、そういえば、なんでだったか占いの方に見てもらう機会があって、

 

「こ、これは……ちょっとあれすぎるんで、やり直します」

 

とか言って最初からやり直されたこともある。

こんなの極悪激烈最悪なの見たことない、みたいな結果だったらしく、ひとことで言ったら、

「これからのあんたの人生、破滅か地獄かその両方」

ってな感じで、おみくじ&占い的にはそんなんばっかしのわたしなんだけれど、そういえば2008年だけはまさかの大吉で、そして今年もひいてみたら大吉だった。

ただの紙切れに書かれた文字なんだけれど、大凶よりは気分いいのが不思議だね。文字だからだね。

 

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ノロ感染してたらこれ全部無駄になるよな……とうっすらと吐き気を感じつつふるえながら、いちおう用意してみたお正月料理。息子はおかゆ。昨年、とにかくラクしたい一心で某百貨店のおせちを気合い入れて注文してうきうき待っていたのだけれど、写真でみてたときのほうが3Dで、実物みたら2D、みたいな、まさかの残念極まりない結果になったので、それを教訓に今回はアラカルトにした。わたしが作ったのはお雑煮だけ。それと海老を茹でただけ。あとは全部、買ってきたものを盛っただけ。それでもしんどい。めっさ疲れた。

 

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 ここからは昨年の思い出……オニ(息子3歳)のウインタースクールがまさかのお弁当必須だったので、こんな小さいの作るのに数日間半泣きでしたわ。料理ともいえない料理だけど、台所にまつわることすべてが激烈苦手なわたしにとっては原稿30枚書くほうが心身ともにほんまにらくで、お料理にまつわるさまざまは、いったいいつまでつづくんだろう、わりに本気で涙が出てくる。

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これもいつだっけ、気に入ってる急須&湯飲み&おぼん……鯛焼きなど

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またまたいつだったか忘れたけれど、冬のある日、夜の遊園地にて。大好きなメリーゴーランド(わたしが)とオニ。

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みなさまにとって穏やかで、実りある1年になりますように。本年も、どうぞよろしくお願いします。

 

 

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