2014.09.04
Elme 美容院、おかっぱは、こんな感じでひとつ
刊行したりすればサイン会で、そして講演をすれば質疑応答などで、いらした皆さんに、よく聞かれていたのである。
もちろん小説のあれこれや創作のいろいろ、が、その大半なのだけれど、それでも何を聞かれていたかというと、それは「おかっぱ」についてなのやった。
「ミエコさんのようなおかっぱいにしたいのだけれど、どうも節子になる」
「ウォーズマンのようになる」
「鳩山夫人」
「ついてはすみやかに、コツなり美容院なりを教えるように」
みたいなことをおっしゃる方が多いのだった。そのたびに、
「そ、そうですか……じゃあ、ブログで書きますのでよろしくねん」
と返事しつづけていたのだけれど、これまで一度も書いてこなかったあかんわたしなのである。
なので今日は、わたしがいつもお世話になってる美容院「Elme」をご紹介したいなと思います。
息子の髪の毛をおかっぱにはしているけれど、でもそんなん適当すぎるほどに適当にやってるだけなので、
カットというのがどれくらい難しいのか、その本当のところはわからないけれど、でもいつも自分の頭をカットしてくれている武田くんを見ていると、
「ああ、美容師って大変やのう……」としみじみしてくるんである。
というのも、わたしの髪の毛といえば、
硬くて多くてうねり調子の癖っ毛で、湿気を感知したらその瞬間からとめどもなくふえるわかめのように膨らんでゆくようなあんばいで、ふつうにおかっぱに切っただけでは、たわしとモップの中間の何かよくわからん固まりみたいになってしまうんである。
しかし武田くんは、2008年からこんな処置なしのわたしの髪の毛を優しく見つめケアしてくださり早6年。
カラーリングとかストレートパーマとか、その時々に必要なものを見極め、わたしのころころと変わる気分にも力強く対応してくださり、そして何よりもカットの技術の限りを尽くして(「世界の終わりとハードボイルドワンダラーンド」的な……!ぐふぐふ)、人前に出ても恥ずかしくなく、どころか、「その髪型にしたいのだけれどどうすればよいのか」というような感想までをちょうだいするフォルムを維持してくれている、わたしのスーパー・ヘア・スタイリストであるのやった。
おかっぱにも長さ、色、さまざまあるけれど、最近ではこれ!
前田こづえさん撮影によるこの写真のおかっぱも、もちろん武田くんによるものです。
本来は困難&やさぐれ髪でしかないわたしの頭に、なぜか艶のリングが……泣けてくる。
おまけに「しいたけのかさですか」、「いっそ書籍ですか」というような激烈強烈なぜっぺきのわたしを、最善を尽くしてまるく形づくってくれるおかげでどれだけ気持ちが助けられていることか……。
わたしの髪質でここまでつるりんと仕上げてくれるのだから、普通の髪質のかたならばいったいどうなってしまうのやろう……! これまでわたしのおかっぱに興味を示してくださったかた、そして質問してくださったみなさま、わけもなくおかっぱにしたい記念にかられているかた、武田くんに「ミエコのおかっぱ」みたいなあんばいで伝えてもらえればしゃしゃっと楽々一発だと思いまーす。ああ、これで約束を果たせたような気がしてちょっとほっとしてます。遅くなってごめんやった。
そして、現在二児のお父さんでもある武田くんのエルメ は、なんとうれしいことに、小さなお子さん、赤ちゃんがいらっしゃるお母さんも、あれこれ心配することなく髪の毛を色々してもらえるようにと、「ママズデイ」なるものを設けており、その日なら、お子様連れでも何の問題もなく、美容に集中することができるとそういう素晴らしいあんばいであるのだった。
そう。保育園に預けてらっしゃるお母さんならまだしも、預けてらっしゃないお母さんが美容室に行くのは至難の業……。でもエルメなら一緒に来て、お子さんが遊ぶのを見守りながらちょきちょきやってもらえます。これはぜったいに紹介せなあかんやろ……と鼻息荒くして、みなさんが少しでも心地よく快適に、髪の毛のまつわる素敵なひとときを過ごしてほしいなーと思っております。
詳しくは美容室エルメにお問い合わせくださいませなー。
ところで……
アマゾンでは品切れになって一ヶ月以上が余裕でたとうとしている、いったいなぜ…というため息ももはや去り、なんか色んな意味で信じられない感じになってる『きみは赤ちゃん』なんやけど、最近ではもう慣れたというかどうしようもないというか諦めの境地っていうかで、
「一時的に在庫切れ、入荷時期は未定です」が、
「永久的に在庫切れ、入荷時期は未定です」に空目する感じにもなってきたわ。
とはいえ、おかげさまでただいま5刷で、リアル書店はもちろんのこと、ほかのネット書店にも在庫はあるようなので、どうかそちらで入手いただけましたらすごくうれしいです。とはいえアマゾンもわりにすぐに届くとは思うのだけれども……しかし今回の本はなかなか外出できない人にまずはって気持ちがあるので、慣れたってゆってもやっぱりちょっとじりじりするう、回復なむなむ回復頼む。