2009.01.30
1月退場
うっかりしてたら、こんなだよ!
という感想に尽きますが、仕事はがんばってやっております。うへえ。
でもまだ1月じゃん。まだ1じゃん。余裕じゃん。あと11残ってるじゃん、とか…
正直言って、自らを励ます方法がもうわからない。
しかし長編、というか小説がなかなか終わってくれませんで、おそろしす。
200枚くらいの予定が500枚超えとかになって、まだいっこうに終わる気配なし。
なんだかもう本当に色々とすいません(身に覚えがおありの方…)、発表するときにはすっきりダイエットいたしますので、
どうかひとつよろしくお願いいたします。
しかし家でやってるとなんというかはしばしに甘えが出てあかんので、
お正月明けは湯河原にまあまあ長期、逗留してきたのだぜ!
(実は5日に編集者に原稿を渡す予定が渡せなかったのでそのことがいよいよおそろしく、
こんなていたらくでは同じ東京にいて呼吸ができないという真剣な気の小ささが発端。しかし人を待たせるというのはうんざりですね…。「待つ身が辛いかね、待たせる身がつらいかね…」そんなもん、どっちもじゃ!)
がしかし、女性のひとり旅&逗留はあんまりどこも歓迎してくれず…、
やっとのことでも受け入れ先は、金輪際ふざけないで!というくらいにご飯がおいしくて、
「どうせまたおいしいのやろ!」とレストランに行く廊下でつぶやくほどに毎晩何もかもがおいしく、
部屋からほとんど出ないわたしは最初はそのおいしさの陳列にすこぶる戸惑いもしたが最後は唯一の楽しみになっていました。
おいしい物が苦手というわけではないのだけど、
こんなにおいしかったらちょっと困るというか気後れがしてしまうというくらいにおいしく、その印象がばっちり残るそんな旅だった。
そんなこんなで逃、じゃない逗留、の目的はいくつかあったけれど、
一日**枚書かなければここのお宿代が出ない、というプレッシャーを課すこともひとつで、
あとひとりで旅をするの初体験も肝要だった。あと東京をちょっと離れるのも肝要だった。この一年の疲れみたいなものが年をまたいで噴出したように感じたけれど、結局のところ仕事で行ってるのだからお休みではまったくなかった。
結果、枚数は書けたけれど、どうなのか。
まだまだ小説が終わってくれないどうしよう。
これが終わったら思う存分に短編だ!短いのを延々巨大に書きたいぜ!
っつうことで順調にゆけば短編集も出ます(予定)。対談集も、随筆集も……(予定)
という最中に連載もがんばっております……。
随筆というのは書くのも読むのも実に愉しいのです……。
それにしてもこのブログにはニュース、とか一覧できる部位がないから面倒ねえ。
今度管理人さんに言って作ってもらおう。
Hanako West「女子は人生で何を」、ダ・ヴィンチ「そやかて夢を見るのやも」も引きつづき。
朝日新聞コラム「おめかしの引力」、読売新聞「本のソムリエ」も引きつづき。
春から週刊誌、週刊のウェブなど、またまた増える予定です。
そして、
尾崎翠シンポジウム、満員御礼!ありがとうございます。
当日は町子さんが焦がれる謎の「第七官界」について色々お話できればと思っています。
今回のこのシンポジウムに関しましては本当にたくさんの皆さんの熱意とご尽力があり、尾崎翠をもっと知ってもらおう、読んでもらおう、語り合おう、という気持ちがすべてを支えているのだと思います。
イベントを開催するには小さなことから大きなことまで本当に大変なことばかりです。数年前の浜野佐知監督による尾崎翠作品の映画化も大きなきっかけとなり、尾崎翠
について語られる場が増えて、一読者として非常にうれしい気持ちでいます。
そしてこんな風に気持ちのこもった大切な会にお招きいただき本当に嬉しく思っています。ありがとうございます。きっと、素敵なシンポジウムになると思います!内容も盛りだくさんで、パネルディスカッションもエキサイティングでありましょう!みなさん、どうかお愉しみに!よろしくお願いいたします。
ということで、1月がさよならも言わずに退場ですよ。うわーん。
しかしもう小説を終わらせねば(こういうこと、言うのも飽きたよ)、春の仕事が総倒れになってしまう、ったら生きていけない、がんばろう。そういや家族から連絡があり、弟の首の骨が折れたらしい!でも元気らしい!なぜ!
投稿:by 未映子 06:29 PM [旅行・地域] | 固定リンク | トラックバック
2007.06.23
象、サムイ島、カップルへの殺意
帰ってきましたが、サムイ島はとてもよかったおす。荒くれた島、ほぼ無法地帯のなかのリゾートホテルという感じで、ホテルと島との境目がとても激しく、この数日の何を書いてよいのかわからないけれど、わたしはタイのヤムウンセンという春雨のサラダが好きで、11回も食べた。というかほとんど食べることしかしなかったわけで、あ、ビリーもやったけれど、朝6時に起きて三食をもりもり食べて夜の10時半には完全に寝るという旅行であって、至極さわやかであったことよ。カメラはもってってなかったので、何もお見せすることが出来ないのですがそれとは関係なく思い出はもう折りたたまれてなんかどこかへ行ってしまうのだからなあ。なむなむ。旅には耐えられないよ。
象にのってただ歩くだけでなく山を登ったりして、象の頭には無口でクールな象使いが座ってて、アー、という掛け声と、踵と、尖がった棒をがしがし耳にあれするだけで、巨大な象をコントロールしているのだからなあ。象の背中にわたしは乗ったのだけれども、ああ、けっこう興奮して、酔ってしまい、興奮して、なんだか小説のせりふを思い出してしまい、象使いについては書けるかもしれないが象については書けないかも知れない、でしたっけ、え、逆やったっけ、象使いについて書けるけど象は無理なんやったけ、どうやったっけ、え、どうでしたっけ!みたいなことになり、思えばわたしは象がすきなのであった。乗りながらちょっとした罪悪感などもあり、でも象はこんだけ大きいのだからきっと大丈夫なんではなかろうか、とか、人間のわたしでいうところの、いったいどれくらいの重さのものを乗せてる算段になるのかしら、計算できないぜ、っていうか計算のしかた検討もつかぬぜ、おろおろ、みたいな、象に乗ったりする観光客がいなければ象は人を乗せることに借り出されることもなく平原にいるのかもしれず、こんな仕事は人間の都合であって象にはまったく関係がないのだし、でも象使いはすでにあるのだったし、わたしはいまげんざい高額を払って乗ってあるわけであるのだし、これって趣味として悪すぎるんではないかしらん、この罪悪感のおおもとはどこであろうか、やはり観光客たる我々であるのかどうか、ああ、考えるうちにもわたしは乗ってるわけであって、母親のような目をしてるわけであって象の目。
日本人にひとりも会わなかったことよ。子犬が売られてて、子どもが四人乗りでスクーターで80キロとか出してて、要所要所でボラれたりしつつ、ノラ犬も多く、屋台の裸電球はなかなかの魔法で、氷は気にせずがちがち食べた。おなかこわさず。どんな紫外線からも完璧に守るわよ!というこころ強くありがたいメイドインジャパンの日焼け止めを塗ったけれども、タイの日差しに即効で負けて、わたしはとても焦げています。歯が立たず。水を6リットルくらい飲み、塩分もものすごく採ってるものだからむくみにむくんで、わたしはドッヂボールのようなまるい顔になり、目がもう一重まぶたになってしまってて笑うと顔が重いんす。一重瞼のじぶんの顔を見るとけっこうキツく、キツいゆえに目をそらすことができない。でもサムイ島はよかった。また行きたいと思ったりもした。帰りのちょっとの飛行機、サムイからバンコクの、前の席のスペイン系のカップルが激しくいちゃいちゃし出して、も、ねっころがったりして、声とかゆれとかウザすぎのやりすぎで、言葉も通じないことですし、このたびは後ろから座席を蹴り倒すかかどうかをこれ、内なる倫理と真剣に戦い続けた小一時間であった。軽めに云って、殺意。ホテルにゲラを送ってもらうはずが手違いで結局受け取れなかったので家について即効でやり遂げる。なんだかとてもがんばれるような気がとてもしてる今のなんとなくな気分がグウ。
投稿:by 未映子 02:07 PM [旅行・地域] | 固定リンク | トラックバック
2005.05.10
ニューヨーク小町という漫画がありましたね
知らんところが異常に怖かったので、
今までは結局何処にも行かなかった人生であった。
箱根に旅行するにしても、
前日は眠れなかったりするの。
なんか、はあ、うまく説明出来ひん、あの感じ。
汗かくわ息がおかしいわ、涙でるわ、
こう、自分だけこう、享楽っつううの、そういうことしていいんかと、なんか子供の頃から、
どうしてこう楽しみ切れない、こう、罪悪感、そうね、いっそ罪悪感、て呼ぶわ、
何に対して、や、それは多分家族に対して、悪いなあ私だけぇ、という切なる複雑な子供心、
や、お前はどんな家庭やねんと、でも、それぞれ金持ちも貧乏もああどれもこれもよ、ついぞ家族なんかよ、
何処の家族も似たような悩みで結局、
どれも似たようなもんよと今なら軽口も叩けるもんを、
ま、そういうことなんで、環境は何ら特殊ではないけれども、
ま、昔はみんなそんなもんでしょうけど、
こう、そうね、余裕、余暇、行楽、享楽慣れしていないというのは、
多大な影響であったとは思うの。
でも私、去年ね、
思い切ってニューヨークに行ってみたの。
ベット・ミドラー聴きによ。
これ、享楽の極みよ。
初めての海外、初めての国際線、
初めての機内食に、初めて自分が外国人になる感じ。
で、あっという間に着いてさ、
2泊4日よ。
でもなんか私、
単細胞のなせる業かも知らんけど、すごい気に入ってしまったんよニューヨークが。
何もなかったし、劇的なことは何も。
あれから行ってないけれど、
言葉も通じやんし行ったって別段、何もないけど、
ニューヨークで生活したいなあとなんでか、漠然と思うわけよ。
みんな歌うまいやんか。
うまい人らがそのへんで歌ってるっていうのは、
すごいいいことやと思わん?
ニューヨークに行くだけで何があるとは全く思わんし、
別に何もいらんねんけれども、
何も知らんけれども、
何処で生きるのも生きるということで同じやったら、
ニューヨークで生活したらええやんけというこの気持ち。
この気持ちは何かなあ。
ああこの気持ちの正体が、わからん。
知りたい、知りたいねん。
こういうのが自分でも意外で意外で、
でもこういう夜中にな、
すんごいニューヨークのこと思い出すねんなあ。
ニューヨークのことっつっても、
ニューヨークなんか概念やから、ま、
そのときの自分の気持ちってことやろうけど、
たった2泊4日やったのになー。あー不思議。不思議ねん。
よく自分でも考えるねん。なんなんよこれーって。
ま、ちょびっと行っただけやからっていう話なんやろうけども。
それでも意外やねん。
そういやニューヨーク小町で私、知ってる?漫画。
なんか小学生の頃、
無常が痛かったわ。
だからさ、うちらは何で生まれてきたのよって、あ、
あと同時期にノストラダムスの予言でマジで終わってたもんなあ私の頭の中。クラスも。
たまたまその本が家にあって、この恐怖を私だけが抱いてるなんておかしいということで、
ノストラダムス新聞とか作って配布してたもんなあ、呪いの新聞よ、
そしたら誰かのおかんからクレーム来て、回収されたんやった、なつかしーな。
太陽が四角くなってる写真があってさ、母親がそれを私に嬉しそうに見せるわけ。
子供の誰にとっても、でかい恐怖やったな。
花火見ながら友達に話したら泣いてたもんなあ。
そういえばドラえもん含め、
あんなあった漫画は全部、いったい何処にいったんやろうか、マジで。
ああ知りたい。
実力とは行動力か。
投稿:by 未映子 01:15 AM [旅行・地域] | 固定リンク | トラックバック
2004.01.23
ニューヨークは狭かった
16日の午後6時に飛んで、中二日あって、それで向こうの19日にはもう飛んで、こっちに20日に着いて、初めての海外旅行だというのにそんなきゅうきゅうの日程で、ニューヨークに行ってきました。
飛行機が生理的に、非常に怖い、わたしは、ほんとにもう、こう、恐ろしかったんですけれども、ちゃんと飛行機はアメリカへ着き、帰りは日本に着き、それも驚き。

今回の旅行の目的はベット・ミドラーの歌をマディソン・スクエア・ガーデンに聴きに行くというもので、そちらも遂に。
ベットのコンサートはキャンセルを何度か繰り返し、情報は錯綜し、コンサートが決定してからもチケット云々。思えば少しだけ長い道のりではあったが、終わってみるとまこと夢の瞬きのような。

一緒に行った人は例のかほりんで、何故かわたしのこのアホみたいなスケジュールに合わせてくれた。
かほりんは以前ニューヨークに住んでたこともあって、今でもよく行くので、そんなかほりんの友達の家に泊まることになって、そうしました。
目的はコンサートだけで、別に行きたい所も興味のあることもなく、コンサートさえ終わったらあと一日、残りは部屋で寝てようと密かに考えてたんですが、かほりんは早起きで、行動派。
結局、ニューヨークを網羅したといっても過言ではないほど歩き回り、友達のマーガレットも愛すべき世話焼きでほんとに素敵な優等生で優しくて、考えられないほど歩きました。ニューヨークは狭かった。
天候は大雪で、美しかった。
関西出身で東京に住むわたしにはあのような雪がほんとに珍しくって、火事になって消防車が来て急いで消していると、あまりの寒さに凍ってしまったというニュース映像も流れてました。

着いたときは寒かったけれど、わたしは元来暑がりなので、あとは全然平気でした。困ったことは、わたしはパンがあんまり好きではないので、ハンバーガーとかピザとか、わたしの好きな炭水化物がないのでそういうのが辛かった。ですが、チャイナタウンでラーメン食べた。
かほりん曰く、ニューヨークはなんでも劇的に治安が良くなったんだそう。
ニューヨークは勿論、海外旅行、自分が外国人になるという経験が初めてのわたしでも、何の苦労もなく、別行動の際は自由に歩き回ることができ、簡単に地下鉄を乗り継ぎ、皆親切、困ることがひとつもなかった。物価も日本と同じくらい。地下鉄は何処まで行っても同じ値段でタクシーも初乗り200円。安い。なんか皆暗い顔をしてたけど、それは何処でも同じかしら。
わたしは英語が出来ないんですが、これもよく聞くけれど、なんでか話が通じるのです。
例えば、泊まらせてもらったところの旦那さんはロシアの人だったんですが、わたしがたまたまチェーホフとカラマゾフを持って来てたので、それでなんか色々話したんですが、かなり細かいことまで話できた感じがしてる。知ってる単語と情熱で、アリョーシャの父の性格について、はたまた彼の暴力性について、話してくれはったけども、まるまる全部伝わった。気がする。
言葉は通じるけれど話が通じない、というのを日常で厭というくらい体験してるけれど、今回、言葉は通じないが話は通じる、というのを経験できた。
言葉はまこと不備であるから、やはり根源的な問題は精神のほうに。本質は気質、とか。
今回の旅行で印象的だったのは、コンサートは勿論ですが、ホイットニーミュージアムでゴーリキーの絵を沢山見れたこと。
メインは現代美術の人で、精神的な人物画を描いてた。John Currin。こちらも初めて見た。ホッパーもたくさんあった。
わたしは特に、ゴーリキーの「芸術家とその母」を見れたことがほんとに嬉しかった。
淡くて、思い出が溢れていて、絵の中の彼とその母親と、わたしの、結ばれた視線を解くことがなかなか出来ませんでした。彼らと離れがたく、いつまでもぐずぐずとしていました。
グッゲンハイムミュージアムも行ったけど、こちらは特筆すべき点はなし。
あとは何といっても、マーガレットのところの猫。
二匹いました。マイシャとアイブン。
わたしは猫はあんまりよく知らなかったんだけれども、今回、見事に開眼。
アイブンという猫は指が左右それぞれ6本あって、色は全体にロシアンブルーで、胸のところが逆三角形に白くて、シャツみたいなん。
まるでグレーのジャケット着てるみたいでほんとに可愛かった。手が白くて。
わたしが今まで見た猫のなかであんななにか、近しいものを感じる猫はいない。
8歳だから、次会うまで元気やったらいいけど。

とまあ、わたしはここで書く文章は読み返さないので、いまいちよくわからんが、多分、この手の報告めいた旅行についてのなんやかやなどは非常に不得手で、恐ろしく詰まらん文章になったんではないかと想像しています。
作文のような。でもまあ、いいけれども。
帰りは13時間以上のフライトでしたが、一本映画観終わったあと、すぐに10時間すこんと眠ったので、気がつくと成田でした。
なかなか呆気ないものでした。
ベット・ミドラーは、本当によかった。これについてはまた今度。目の前でローズを歌ってるのが、信じられなかったけど、歌ってた。
初めてのところは苦手なんですが、どういうわけか、全然大丈夫で、自分でも驚きました。
夏はトロントの友達のところに行く予定。
飛行機に対する恐怖心も、この調子でなくなってくれればいいけれど。

















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