2005.05.09

中島らも氏の奥様はきらきらとし

先日、昼間、字の練習をしてたら、
はっ、として
無音がすんごく尖ってて、
慌ててテレビを点けたら、
松尾貴史氏?なんかキッチュとか呼ばれてらっしゃたけどあだ名でしょうか?
ま、それはいいねんけど、
その番組では、
松尾氏の師匠っつったら中島らもさんという話で、

中島らもさんはお亡くなりになられたので、
みんなそれぞれに思いを馳せつつ、中島氏の偉業、おかしな話、伝説、もろもろ、
を話しつつ、
ここでご登場願いましょうという段取りで、
とんと背中を押されたような按配で、

中島氏の奥さんが出ていらした。


と私は何気に耳と目で追っていたのですが、
奥さんが出ていらした途端に、
ぶわっと顔がゆるみ、口がひらき、
手を握り締め、
殆ど泣いてしまいそうになり、

すんげい何かが、去来した。


この気持ちはなんやろうか、
赤の他人に、しかもテレビのこっち側、
映るだけで大衆をそんな気持ちにさせてしまうそういう人がおんねんなあ。


私は母を思い出し祖母を思い出し、
搾取され続けてへとへとになってそれでも搾取されていることにも気づく術を持たぬ、
顔も名も知らぬ農夫を思い出し、

砂場で自分に話しかける幼女を思い出し、

近所のデブ男にいたずらをされる13歳の少女を思い出し、
それから、それから、

フランスのなんかお金持ちの女が食う青い果物を手に取るその皺を思い出し、
ほいで、
なんかすすにまみれた優しい黒色をした、
でっかいでっかい仏像を、思い出した。

奥さんが松尾氏に宛てて読んだ手紙が素晴らしかった。

「ええ手紙、書くなあ!」とか、私、殆ど絶叫してしまった。

その手紙、どっかで読めたり紹介できたらいいのになあと思うけども、
覚えてる部分をここに書いたってねえ、またなんか違う気もするので。

ただ、
松尾氏がたばこを使った手品をね、中島氏に見せたときに、中島氏の目ががきらきらきらきらして、
子供みたいにきらきらきらきらして、松尾氏もきらきらしていて、
あの時、二人ともが、とてもとてもきらきらきらきらとしていたことを、
奥さんがゆってはって、

私にも、

きらきら光に包まれてるような松尾氏と中島らも氏の姿がばっちし見えた、

という午後の話でした。
テレビも点けてみるもんやなあと思った。
これも一個の大邂逅。


投稿:by 未映子 04:14 PM [芸能・アイドル] | 固定リンク | トラックバック

 


純粋悲性批判