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2007.08.01

いける本・いけない本 第6号

Ikeruhon編集者や新聞社の文化部記者、大学の人、出版関係者や書店員たちの集まった<ムダの会>が発行する、「いける本・いけない本」2007年夏、第6号。
今号の表紙には「本に関わる有志が作った読書人のための冊子です。俎上にのぼるは、専門書からベストセラーまで。さて、何から読み始めましょうか」とあり、アンケートでは目利きのみなさんが、いける本、いけない本、について単刀直入にばっさばっさと切り込み、本のみならず現在の出版業界、書籍流通のあれこれについての対談などもあり、歯切れよく気持ちのよい冊子であります。32頁ということで読み応えもばっちり。こちらの書店などで無料配布みたいです。

 で、中嶋廣氏が拙著「そらすこん」をいける本に取り上げてくだすって感激した。もちろん面白かったのだという感想はそれだけで嬉しいものだけど、最近わたしも本について書くという作業が多くなってきてこんな風に感ることをばちっと核心を伝えられたらなという思いと、それに拙著が相絡まって素敵だったので引用させてもらいます。

「文筆歌手」の第一作、形を成す以前の凄まじい才能の奔流。こういう人の言葉は本として、どういう形をとることになるのか。あるいはとるべきなのか。「現代詩」「純文学」、そういう古い革袋に、新しい酒を盛ってもしょうがない。一人一人ジャンルという才能は、いつ現れても目が眩む

自分のサイトに少々こっぱずかしい気持ちもなくはないけれど個人的にばきばきに背筋がのびました。がんばらねばと思います。 
中嶋氏はトランスビューという出版社の方で、わたしは以前氏の討論・インタビュー、日記をネットで読んで興奮したのを覚えてる。早川義夫氏の「僕は本屋のおやじさん」にもその業界にまつわる馬鹿馬鹿しさ、苦労、喜び、が再三書かれてあったけど、本を買って本を読む、それだけの一般読者にはなかなか関係のもてない、みえない問題というのがあって、もちろんわたしも一般読者だから実際のことはわからないしそんなの気楽なものだけれども、なんとか目の前の問題を乗り越えて体を使って実現してゆくということ自体には自分の生活にも多いに関係がある。どこの業界にもそれぞれ問題はあるのだけれども、身近な<本>というものを軸にしてある問題への姿勢を読んだあとに、なんだか強い力を吹き込まれた、びっくりするほど勇ましい気持ちになったことをよく覚えてる。トランスビューという版元から出版されている本については、わたしもいつかその能力がおっつけば読みたい&書きたいと思う本がたくさんあり、本当にあらゆる意味で気合の入った本しかない出版社であります。なんにせよ熱い。心身が引き締まる。

 で、いける本・いけない本ですが、自分がへー、と非常に面白く読んだ本がある人にとっては全然いけてない本であったり、逆もあり、その文脈が単純に面白かったりして、んでもって知らんかったがこんなふうに触れてみるとなんや面白そうな本がほとんどで、こういうときに思うわけ、いい本やいいものと出会うことのなんというかすれすれ感。たとえば音楽でいうとわたしがもしCOTUCOTUに、あるいは坂本弘道の作品に出会ってなければどうだったかと思うとなんかサワっとこわいわけ。どうやったら出会えるのかなんてわからないのだからむしろ面白くて色々が仕方がないっちゃないけれど、この度はこの冊子のおかげで今日買いに行こうと思う本が少なくとも6冊ありました。むー。

投稿:by 未映子 11:41 PM [書籍・雑誌] | 固定リンク

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純粋悲性批判